導入例⑥【相互理解、理念浸透】

入社後研修の一環として、入社式のあとすぐの研修をメーカー様よりご依頼いただきました。
毎年、午前は入社式として社長の話などを聞き、午後は事務関係、夜は懇親会という流れだったそうです。
今年度については過去の振り返りを踏まえて
① 実際入社すると社長含め役員クラスとの接点が少なくなるため、交流をしたい
② 入社のタイミングで理念や大切にしているバリューをきっちりと理解し、落とし込んでほしい。
③ 緊張をほぐし、相互理解を図りたい
ということで、入社式当日午後に実施することが決まりました。

参加者は社長含め役員3名、新入社員3名で、社会人経験の有無だけではなく年齢差もあるメンバー。
プログラム設計時は、①②③の目的をぶらさずに、全員が同じ目線で語れる内容にできるようにご担当者と何度もミーティングを重ねました。

研修当日、ブロックに慣れることからスタートし、新入社員には「就職活動のときにこの会社っていいなと思ったところ」、役員の方には「この会社に長年いていいなと感じるところ」を作っていただき、それぞれ発表したり、「理念が実現した世界ってどんな世界?」ということを全員で作って、一つの作品として大きな机でつなげてみたりしました。

新入社員にとって、同期や社長含め役員の方々がどんな方なのかを理解し、また、理念を肌に感じるくらいまで落とし込むことができたのではと思います。
一方で、役員の方々にとっても、新入社員の個性を把握できる機会になり、自分の作品を発表する際に紡ぎ出るご自身の言葉になにか思うことがあったのではないかと思います。

今回、新入社員、役員の方々共に、個人作品を発表された際、私たちファシリテーター側も感動するようなワードがたくさん出てきました。
これはその一部です。
・視点を変えると協力できる世界
・一人ひとりがやっていることが世界のためになっている、つながっている世界
・私たちの仕事は誰も不幸にすることがない仕事
・生きていい、生きていられる世界
・壁がなくて好きに行き来できる世界
・目の前をありのまま受け入れ「本質」を学ぶ
・隠れない、隠さない
・価値観を合わせていくことで新しい価値を創造する
・不完全でいいんじゃない?
・すべてを使いきる、やりきる
・人が自然に思う気持ちってそれがたとえ「めんどくさい」であったとしても大切。そこに寄り添うのが私たち。

この研修を経て、「新入社員」、「役員」という肩書ではなく、共に働く仲間としての認識が生まれたとおっしゃっていただきました。